さて結果、ご覧の様に 「東京ドーム看板直撃弾も甲子園では客席にも届かない」は間違いである。
さすがに客席には届くようだ。ただし命題の最も可能性の高い条件、東京丸扇の看板(球場内壁)が最もホーム近く且つ甲子園扇の外野フェンスが最も遠い地点とホームを結んだAの場合、看板(球場内壁)と甲子園フェンスとの距離はなんと約6mしかない!言い換えれば甲子園でフェンスから6m程度後方に飛び込んだホームランがこの扇では看板(球場内壁)に届いてしまうことになるのだ。蛇足ながら東京丸扇最前列のホームラン、甲子園では勿論平凡なレフトフライ、そこより更に12m飛距離伸ばさないとホームランにはならないことになる。
さて次ぎにBをみる。この角度はセンターラインとライト線の丁度真ん中になり、よく解説などで「最も深いところ」と表現される。実際にはそんなことは無く※1勿論センターが最も深くなるのだが、視覚的にはプレイヤーの守るセンターより両プレイヤーの狭間で広がるこのあたりを“深く”感じるのだろう。事実、甲子園ではほんの1mバックスクリーンより浅くなるだけの119mと事実深いのである。同じく名古屋丸扇でも116mと数値に上下はあれど他の扇も同様の形状になっている。だがここ東京丸扇だけは最深部センターからすぐに浅くなり始め既にこの地点で13mも浅く109mとなっている、因にこの距離は広島扇の同地点とほぼ等しい。つまりこの特性は円形と矩形の違いでありもっともホームランの出る角度で“浅く”なっているのだ。結果この角度では大きいなフライはホームランに、平凡なホームランはスゴイそれに、そして…特大ホームランが演出されるのだ。
ここまで見てくれば冒頭の胡散臭さが了解できる。他扇同様の形状イメージ(円形)のまま受け取れば確かに“スゴイ”や“特大”のホームランに見えるがこれは全くの錯視であることだ。だが反面テレビ中継用野球スタジオとしてはピッタリの構造と言ってよい。因みにこのBライン上、看板までは128m、甲子園ではフェンスから9m後方、上図によれば外野下段の出入り口のあたりと言う事になる。
おまけです、甲子園“右中間、左中間で通路付近まで飛ばした人っている?”この通路とは“中段にある横の通路”のことで上図ではBのライン先端、ちょっと気になって測ってみた。直線距離ではなんと147mとなり例の看板(球場内壁)からは遥か20m後方に位置する。残念ながらお目に掛った事が無いが、まさしく“特大”の名に価するホームランである事はたしかだ。
※1 メジャーリーグになると話しは別。